「何て言葉をかけてあげれば良いんだろう…」
人一倍敏感で、生きづらさを感じているHSCを育てている保護者のみなさまがそう悩まれています。
お子さんに笑顔をと望むお気持ち、いつもそれが親御さんの本当の願いです。
わかります。わたしも同じです。
でも、子どもたちは心配そうなママやパパを見ると、「こんな自分はダメなんだ」とションボリしてしまいます。
感受性豊かなHSCは、いつもさざ波の全く立たない湖面のように平穏な心でいることを望んでいます。
ところが、真っ赤なバラのように燃える熱いエネルギーを内に抱えているHSCは、時にコントロールが容易ではないほどの激しい感情の振幅に振り回されてしまうことがあるのです。
全3回 HSC 継続カウンセリングではHSCが社会生活を送るために大事なポイント
①バウンダリー(境界線)の引き方
②ダウンタイム(休憩)の取り方
この2つに効果的なセルフコントロールの方法を、HSCの保護者の方に覚えていただくことができます。
お母さん自身がいつも平穏な心で寄り添っていらっしゃること。それこそが最大限にHSCを励ます力となります。
感情に溺れることなく自分の感情を即時に観察することができるようになれば、やみくもに感情を押し殺して我慢し過ぎた結果、感情を暴発させるということが無くなります。
そうすればHSCは、必ず自分自身で自己をしっかりと育てていかれます。
【HSCの4つの性質】
①深く処理する
②過剰に刺激を受けやすい
③感情の反応が強く、共感力が高い
④ささいな刺激を察知する
アーロン博士は、「4つのうち1つでも当てはまらないなら、おそらく『人一倍敏感』な性質ではないと思います」と述べています。
エレイン・N・アーロン著、明橋大二訳『ひといちばい敏感な子』(一万年堂出版、2015年)425ページ