娘の小学校の今年の運動会。 引き分けだった。
「赤組28点 、(間が空いて)白組28点。れいわ元年の運動会は引き分けでした」
放送が流れて、一瞬の静けさの後、校庭に爽やかな風が通り、ホッと気の緩む音がはっきりと聞こえてきたかのように感じた。柔らかな空気に包まれて心地よい拍手の音が響き渡った。
4時間かけて、子どもたちの一人ひとりが一生懸命勝ち負けを競って、結果引き分け。
「人生、トントンで上出来」
わたしは父にそう教えられて育った。
「引き分けって最高だよ」
何だか、運動会を通してそういうことを子どもたちが伝えてくれた、そんな気がしてならなかった。

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結局は皆んな対等でイーブン。
平成生まれの息子が高校生の時に言った言葉を思い出した。
「意見の違う人と話す時、自分が絶対に正しいと思いながら話す言葉は相手にとって暴力にしかならない、わたしはいつもそう思いながら話しをするようにしている」
優劣を競うようなやり方は本当にもう終わりなんだ。運動会の引き分けは、そんなことを実感した出来事だった。
家族や学校や会社、さまざまな社会集団の中にいろんな人がいて、持ちつ持たれつの良い感じで生きようよ。自己責任なんてもうやめたら皆が本当に楽しくなる。
人生引き分けで最高。
わが家はとっくにそうだから毎日楽しい。
もりやゆうこ HSP・HSC/ギフテッド専門カウンセラー